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February 03, 2005

森俊範 ニュースの変化球: ビジネスのパラダイム・シフトが起こった。

マーケティング・コンサルタントでワン・トゥ・ワン・マーケティングを中心とするコンサルテーション実績の豊富な森俊範さんが、自身のブログ森俊範 ニュースの変化球: ビジネスのパラダイム・シフトが起こった。でこんな指摘をしています。

「経済は供給主導型から需要主導型の経済」へと変化し、「企業が主役ではなく顧客が主役となる顧客革命へとすべての企業は移行する」と。

この指摘はとても重要だと思います。私が『電脳商人のすすめ』で指摘したように、最近10年の間に起こっている変化の核心はマーケットの括り方の転換にあります。食品市場とか自動車市場というような製品別に大括りされた見方ではなく、一人一人の顧客をひとつの市場として認識し、それぞれに対して適切に対応して行く緻密なマーケティングが求められています。

従前のマーケティングマネジメントは数字で追っていくことができました。その製品の月間販売数はいくらで、それを実現するためには広告宣伝費にいくら掛ければよいのかが割り出されていました。逆に言えばあるプロモーションを計画しても、それによって何ぼ売上を増やすことができるのかを数字で示すことができなければ、そのプロモーションの実施は認められませんでした。

ところが一人一人の顧客をひとつの市場として認識しなければならなくなると、数字で追いかけていくことができなくなります。マーケティングリサーチの世界で言う定性調査によって掬い上げられてくるような情報を追いかけることが売上に繋がることに先端的な企業はすでに気付いているのではないでしょうか。

たとえば最近の映画のテレビコマーシャルでは、試写会の会場風景を見せたり、参加者に感想を語らせる手法が取られています。涙する観客の姿は数字からは浮かび上がってきませんし、参加者の語る感想は主観的なものであって数字に置き換えることは難しいものです。

一人一人の消費者の考えや気持ちを聞いて回るなんて、ICTの普及していない時代においては非現実的としか言いようがありませんでした。がしかしICTの量も質も著しく向上している今日、それは多少の困難はあるにしてもやってやれない話でなくなってきています。あるいは一人一人とまでは行かないまでもセグメントを細分化して顧客が主役となる需要主導型の経済への対応を図っているのではないでしょうか。


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Comments

平さん

 ご無沙汰しています。トラバ&コメントありがとうございます。eコマースなどでは一人ひとりの顧客に対応できるノウハウがありますが、顧客識別できてない企業をこれからどうしていくかが重要な仕事になっています。

 昨日の日経夕刊にもあったように、Yahoo、Google、Amazon などの業績が躍進してますね。
これからはeビジネスに移行しない企業は取り残されることになりませんか。

 平さんのご返事をお待ちします。

 

Posted by: もうりん | February 03, 2005 at 02:26 PM

森さん、コメントありがとうございます。

「eビジネスに移行しない企業は取り残されることにならないか」という森さんの問題提起ですが、eビジネスに移行するかしないかはたいして問題ではないと思います。問題はマーケットをどう定義し、どのように関係を紡ぎ、育んでいくかでしょう。それを達成するために有効であるならICTを使えばいいし、もっと効果的な方法が別にあるならそれを使えば良いのではないでしょうか。たとえば、超富裕層へのアプローチでしたらICTでなしに教育訓練の行き届いた生身の人間が対応したほうが良いかもしれません。

企業が顧客との間で時機を得た密接な関係を低コストで築いていこうとするならICTの助けを借りざるを得ないということは言えると思いますが、もっと優れたテクノロジーがあるのならそれを使えばよいのです。極端な話、昔ながらの「御用聞き」が最も効果的であるならそれでも構わないのではないでしょうか。そういう柔軟性を持っていることが目的と手段を取り違える失敗をしないためにも大切だと思います。


「eビジネスに移行しない企業は取り残されることにならないか」と森さんが考えられる根拠を私が取り違えているようでしたらご指摘いただければ幸いです。

Posted by: 平 誠 | February 04, 2005 at 01:50 PM

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