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March 31, 2005

戦闘で勝ったが戦争に負けたライブドア~次の一手は韓国企業との提携か?

  • ニッポン放送株の過半数を手中にし、フジテレビを引き受け先とする新株予約権の発行禁止命令を東京地裁に続き東京高裁からも引き出して勝ち上がってきたライブドア。しかし大きな落とし穴が待っていた。

  • ニッポン放送で最大のクラウンジュエルであるフジテレビ株を議決権をつけたまま貸し出されてしまったのだ。それも最も嫌な相手であるヤフーのグループ企業のソフトバンク・インベストメント(SBI)にだ。

  • 韓国の大手新聞『中央日報』のインタビューに応じたホリエモンこと堀江社長の次の一手は韓国企業との提携なのだろうか?


ニッポン放送株の過半数を手中にし、フジテレビを引き受け先とする新株予約権の発行禁止命令を東京地裁に続き東京高裁からも引き出して勝ち上がってきたライブドア。しかし大きな落とし穴が待っていました。ニッポン放送で最大のクラウンジュエルであるフジテレビ株を議決権をつけたまま貸し出されてしまったのです。それも最も嫌な相手であるヤフーのグループ企業のソフトバンク・インベストメント(SBI)に。

2月8日の記者会見で口を滑らせてしまったように、ニッポン放送そのものよりもその価値の大半を占めているフジテレビを手に入れたかった堀江さんにしてみればしてやられたと臍を噛む思いでいることでしょう。戦闘では勝ち続けてきたのに、トンビに油揚げをさらわれて戦争には負けが決まってしまったのですから。平静を装っていますけれども、勝負が着いちゃったことを堀江さんは認識しているはずです。そして敗戦処理に奔走しているのでありましょう。だからこのところ表立った行動をしていないのです。

獲得したニッポン放送株を全部名義変更すれば子会社化できるのにそれをしていないというのは、ライブドア本体に負担がかからないようにするためだと思います。攻め一方のようにみえて慎重と言うか老獪ですね。

韓国の代表的な日刊紙である『中央日報』のインタビューに応じ、「韓国のように20、30代の企業総帥が出てきて、活発に新陳代謝が行われなければならない」とか「(日本企業よりも)若くて優秀で攻撃的な韓国企業は、韓国よりも規模が大きい日本市場でお金を稼ぐ機会を持っている。ブランドをまず広く知らせる戦略で市場を狙うべきだ」などと発言したようですが、次は韓国企業との提携を考え、韓国での知名度アップを狙ってインタビューに応じたのでしょうか。

目の付け所はおもしろいと思います。

韓国の人々は認めたがりませんが、韓国が近代化を果たせたのは韓国併合によって日本が近代的な社会システムを持ち込んだからです。1997年の危機は金泳三(キム・ヨンサン)大統領の失政も原因のひとつですが、真の原因は日本が持ち込んだ社会システムが制度疲労を起こしてしまった点です。使いものにならなくなった日本システムに変わってIMFによってグローバルスタンダードのシステムが持ち込まれました。外圧によるとはいえ、韓国は短期間でこの改革をやり遂げました。国民的な人気を集めていた金大中さんが大統領だったことがそれを可能にした面が大きいですね。それは韓国にとって歴史的な僥倖だったと思います。まさに天の配剤でしょう。日本システムを捨てグローバルモデルに乗り換えるというドラスティックな改革をやり遂げられた、そのために日本がもたつくのを尻目にV字回復を達成できたのです。

IMFによって持ち込まれたグローバルスタンダードのシステムとはアメリカ流の資本主義であり、堀江さんの経営観にピッタリあっているはずです。多分、日本国内でゴチャゴチャやっているよりは短期間でビジネスを大きくできることでしょう。

ライブドアという会社が虚業だということは堀江さん自身も口にしています。何もない会社で、あるのは人々の期待によって支えられている株の価値だけだというわけです。虚業は消えていくのみです。堀江さんがガムシャラやっているのは早く実業にしないと危ないから。

ライブドアという会社は堀江さんという経営者で持っている企業です。上場企業ではあるけれどもまだまだ「堀江商店」といった雰囲気を色濃く残している会社です。個人営業の店を繁盛させるには、その経営者の手腕を発揮できる環境になければなりません。自力で環境を変えられないのなら、自らの置き場を変えてみるのも手ではあります。堀江さんの経営手腕を活かすには、アメリカ流の資本主義による社会システムが整備されているところの方が良いのなら、そこで手腕を発揮し実業への転換をはかるという道もあるのではないでしょうか。

今後の活躍の場が日本になるのか韓国になるのかはわかりません。いずれにしても織田信長や豊臣秀吉じゃ駄目だよ。徳川家康にならないと。そのためにはどうしたらよいか。ひとつ考えられるのは経団連の奥田会長のところに挨拶に行くことです。実務は若いスタッフでなんとでもなります。がしかし、経営はそうは行きません。堀江さんに今必要なのはメンターです。奥田さんが面倒見てくれるかどうかは未知数ですが、駄目で元々。奥田さんの言動をみているとはなから否定してかかっている人たちとは違って、少なからず堀江さんを買っている部分のあることが窺えます。会ってみる価値はあるはずです。

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