羹に懲りて膾を吹く東武鉄道
東武鉄道は羹(あつもの)に懲りて膾(なます)を吹く対応をしているようですね。
ことの経緯は以下の通りです。
問題が起きたのは、1日午前11時50分ごろ。東武野田線の大宮発柏行き普通電車(6両編成)の1両目の先頭に、運転士の妻と長男、長女(2)が春日部駅から乗り込んだ。走行中に長男が運転室の扉をたたき始めたため、運転士が注意しようと駅に停車中に扉を開けたところ、長男が中に入り、しゃがみ込んで泣き出した。出発時刻になったため運転士は出発。隣駅まで長男が同乗し、到着後に妻に引き渡した。この日、運転士の勤務は同線の途中の駅までで、午後からそのまま家族4人で、買い物に行く予定だった。
出典:毎日新聞(電子版)2005年11月12日
第三者を運転室に入れるというのは重大な含む規律違反であることに間違いありません。がしかし、今回の場合、故意にしたわけではないでしょう。幼子が騒ぎ出して他の乗客の迷惑になってはいけないと考えた運転士がドアを開けたところ入り込んでしまったのですから、不可抗力のようなものです。「泣く子と地頭には勝てぬ」という言葉があるように、子どもは我侭なものです。それを何とかなだめて他の乗客の迷惑にならないようにしようとした運転士に非があるとは思えません。
停職とか配置転換ならばまだしも、これで解雇というのはいささか厳しすぎるし、杓子定規に過ぎるように思われます。この運転士が解雇されるというのなら、危険な竹ノ塚踏切を永年放置してきた経営陣こそ解雇(経営幹部の場合は「解雇」じゃなくて「解任」ですね。)されるべきですよ。ちなみに竹ノ塚踏切の事故では警手はクビになっていますが、彼の上司や経営幹部はどうしたんでしたっけ?改めて調べてみようとしましたがネット上では情報が拾えませんでした。東武鉄道サイトも見てみましたが、情報を出したがらない会社だということを実感させられるだけでありました。
今回の決定は、竹ノ塚踏切死亡事故後、厳しい指弾を受けた同社が過剰反応しているように思えてなりません。もっというなら、事なかれ主義に陥っていませんか?
もうひとつこの件から感じたのは、乗客の中から助け舟を出す人が現れても良かったように思います。良い意味でのおせっかいおばさん、おせっかいおじさんがいれば、こんな大事になることもなかったのではないでしょうか。私がこの電車に乗り合わせていたら、運転士夫妻に断った上で子どもを預かってあやしますけどね。ただしこの風貌ですんで、逆に大泣きされる心配はありますが……。
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