北米(アメリカ・カナダ)産牛肉輸入再開へ
きゃら・きゃら・ギャラリーのsachiemon_2005さんは
アメリカの
日本に対する
牛肉輸入再開の要求は
「疲れがふっとぶ」
とかいって
麻薬をすすめる
売人のやり口と
まったく同じ。
と指摘しています。言い得て妙ですな。うまい!!! 座布団3枚!
いや、いや、そんなこと言っている場合じゃなかったのです。10月31日、食品安全委員会のプリオン専門調査会は
1)BSE リスクの科学的同等性を評価することは困難
2)輸出プログラム( 全頭からのSRM 除去、20 ヶ月齢以下の牛等)が遵守されるものと仮定した上で、米国・カナダの牛に由来する牛肉等と我が国の全年齢の牛に由来する牛肉等のリスクレベルについて、そのリスクの差は非常に小さいと考えられる。
という答申をまとめ上げました。要はアメリカおよびカナダ産牛肉の輸入再開を容認するということです。世間ではこれを「安全宣言」として受け止めているふうもあるようなのですが、これは決して全面的な安全宣言などというものではありません。一定の条件が満たされているならリスクは国産のものと同程度ぐらいのものでしょうと言っているに過ぎません。
これが政治的な要請から導き出されたものであることは明白であります。その辺、食品安全委員会プリオン専門調査会 吉川泰弘座長記者会見(動画) というのを見ているとヒシヒシと伝わってきます。
アメリカにおけるBSEの現状については、狂牛病とアメリカ (田中宇の国際ニュース解説 2004年7月6日)がまとめてくれています。それによると「科学的」ということが強調される中、横車が押されて「非科学的」な決定が下されることも少なくないようです。
食品安全委員会が前提としている条件がきちんと守られているのなら少しは安心できるのですが、現実はかなりギャップがあるようですね。
「日本の消費者は忘れっぽい。今は買わないと言っているけれども輸出が再開されれば買ってくれるさ」とでも思われているのでしょうか。当っているところもありますけど、今度ばかりはそうはならないと思います。食の安全に敏感になっていますからね。そしてそれを担保するトレーサビリティーを実現する技術もありますから。
新聞各紙の調査によれば、消費者の6割が輸入が再開されても北米産牛は購入しないと答えているのに対して、外食産業や食品業界、そして小売業界では6割が扱うつもりであると言っています。
最終的には消費者の判断によるのでしょうが、判断するための情報はきちんと提供してもらいたいものです。現在、生肉ではトレース可能ですが、加工食品やレストランなどではトレースのしようがありません。それらの商品やサービスにおいてもトーレースできるようにしてもらいたいものです。
食品安全委員会は11月29日まで意見募集をやって、それを参考にして最終答申をまとめるとのことです。大きな力にはなれないかもしれませんが、言うべきことだけは言っておこうかと思っています。
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Comments
ココログ検索で"BSE 輸入再開"でこちらに辿り着きましたが、食品安全委員会って、まったく科学的じやないみたいですよ。
やっぱり最終的には消費者が賢くなるしか自己防衛の方法はなさそうですね。
今日の日経新聞の夕刊を見ていて、小泉-ブッシュの合意内容に「牛肉輸入再開」の文字を見て寒くなりました。。。
ところで生肉のトレースってどうやるのですか?ICチップかなにか使うのでしょうか?
Posted by: HAMADA13 | November 24, 2005 at 02:20 AM
HAMADA13さん、コメントありがとうございます。
》食品安全委員会って、まったく科学的じゃな
》いみたいですよ。
食品安全委員会が科学的か否かという前に政治の問題ですね。
今回、半年もかけて検討してきたのは、
「アメリカおよびカナダ産の牛肉について、
(1)全頭からのSRM除去
(2)月齢20ヶ月以下のものに限る
といった基準が守られるとして、国産牛との間において同等の安全性があると言えるか」
というものでした。この問いかけ自体に科学的な検証をないがしろにする問題があるのです。政治決着したものの国内世論を抑えるための根拠がないので急遽つくらせたと言ったところでありましょう。そのことは本文で紹介した吉川座長の会見に現れています。言い逃れをしているととらえる人もいるかもしれませんが、本来は政治が負うべき説明責任を丸投げされて困惑している姿だと私は見ました。
最終的には消費者の判断次第です。そのためにもきちんと産地表示される必要がありますね。「アメリカ産牛肉は食べたくない」という消費者のために、一目見てそれとわかる表示をすべきであると言うことです。生肉のみならず加工食品や外食業界においても産地表示を徹底する必要があるのですけれども、生肉や加工食品は法的規制がありますが、外食は規制外ですからね。これでは充分な対応がされているとは言えないでしょう。
産地情報開示の徹底のためには消費者団体、たとえば日本消費者連盟のようなところが動いてくれると良いのですけれどもね。ただ、ここも手放しで信用するわけには行きません。韓国・中国産キムチから寄生虫卵が見つかって問題となりましたが、これには音沙汰なしですもの。日本政府(厚生労働省)の発表を信じているのかもしれませんが、その発表と同じ日に大学の研究チームが調べた結果を公表していて、それによれば寄生虫卵が見つかっているのです。この団体の従来の動き方からすれば真相究明を求めて当然の問題なのですが、中国や韓国が相手となると沈黙してしまうようです。(こういうのって「ダブルスタンダード」っていうんじゃなかったっけ)
それはともかく、もう少し長い目で見るならば、食品安全委員会は独立した組織にして権限強化しなければならないと思います。その際、現在は厚生労働省におかれている薬事行政の一部を移管させて「食品・医薬品安全委員会」に改組すべきと私は考えています。
安全を考えたら、加工食品を使わず素材から自分で料理して食べるのが一番でしょう。たとえば、カレーライスが食べたくなったら、野菜を炒め、肉を焼き、スパイス単品を購入して自家ブレンドするかブレンド済みのものを買ってきて使う、と言った塩梅です。レトルトやインスタントのカレーにはビーフエキスが入っていますが、こいつが危ないのです。生肉よりも高リスクだと思うのですが、この点を指摘する報道やブログを見かけません。情報の偏りがあるようですね。
さて、トレーサビリティー実現の方法ですが、ICチップを使うことになると思いますが、これとても加工の段階でウソつかれたらお終いですからね。ウソがつけないような仕組みを考えないといけません。
Posted by: 平 誠 | November 25, 2005 at 04:42 AM